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J O I N T

シェル アンド ジョイント ]
2022.1.22(土)
シアター・イメージフォーラム(渋谷)

Directed by Isamu Hirabayashi


クスッと笑える人生のバイブル

Cast

堀部 圭亮   筒井 真理子

佐藤 藍子・北川 弘美・須藤 温子・久住 小春・東 加奈子・野島 直人・野本 かりあ・Minna Vänskä・工藤 綾乃・山崎 紗彩・湯舟 すぴか・石川 瑠華・竹下 かおり・木村 知貴・橋野 純平・武田 知久・山本 真由美・萬歳 光恵 ・板垣 雄亮・鳥谷 宏之・大沼 百合子・髙木 直子・長谷川 葉生・西山 真来・烏森 まど・治 はじめ・原田 里佳子・見里 瑞穂・加藤 啓・多田 昌史・真柴 幸平・藤村 拓矢・田中 真之・秋山 桃子・山村 ゆりか・MIKA・大駱駝艦(高桑 晶子・藤本 梓・梁 鐘譽)・加藤 白裕・晃山 拓・星川 愛・Sanae Margaret・曽根 瑞穂・小暮 広宣・藤崎 卓也・平林 剛・我修院 達也


生きるって、愚かで、愛おしい。

マペットの昆虫たちは死について哲学し、男はサウナでセミだった頃のはかない夏の欲情を語り、カプセルホテルの従業員は、すべての自殺はバクテリアのせいだと考え、女たちはバイブレーター片手に、先人たちへ感謝する−。

幼なじみである新渡戸(堀部 圭亮)と坂本(筒井 真理子)は、都内のカプセルホテルのフロントで働く従業員。新渡戸は節足動物と哲学が好きで、坂本は自殺ばかりしている。カプセルホテルにはいろんな客がやって来る。子どもを亡くしたフィンランド人の母親。逃亡犯の女。ミジンコを研究する学生・・・。しかし、それぞれの人生が交差する事は決してない。まるで整然と並べられたカプセルホテルの様に。

淡々と流れる時のなかで。節足動物をモチーフとして、生と死と性をテーマにした、さまざまな人生の断片が展開されていく。


Comments

各界から続々届く推薦コメント

「生の美しさ」
平林勇監督が作るものや、考えの種を、20年以上近くで見てきた。
その集大成であり、長編映画としてのスタートが『SHELL and JOINT』である。平林の作り出す映像の魅力は、物語をなぞるというより、彼の頭の中にしか存在しない「平林世界」を彫刻のように削り出してみせるところにある。
「死」を感じさせたり、虫や裸のように特徴的なモチーフの登場に気を取られがちだが、彼が描く物語にならない物語には、ユーモアをともなう「生の美しさ」の肯定がある。若い頃、お互いがやってみたいことを毎晩語り合ったことを思い出す。そのひとつひとつの欠片を、彼が長年築き上げてきた優秀なスタッフとの関係と、信頼する俳優たちと一緒に、ついにカタチにしたのだと思うとただただ感慨深い。
彼は最初から、ヨーロッパを初めとする世界の映画祭での評価を基準にしていた。何かを作ろうとする気持ちは誰にでもあるが、確実に短編映画をコンスタントに作り続け、その階段を地道にひとつひとつ登ってきた執念と努力の持続には頭が下がる。何かを作って評価されれば、残っている不満がまた生まれるものだ。もう一段、階段を登っているはずの次回作にも期待している。

ワタナベアニ
写真家

知らない国の絵本をひたすらに捲り続ける。
そんな感覚になりました。
映画って、こんなにも、自由なんですね。

奥山 大史
映画監督

あまりにもラディカル過ぎて、オススメできる相手は限られてしまい、誰にでもという訳ではありませんが、観終わった後に、それまでと違う目線を持っている自分に気づくことができる作品です。

柴田 文江
プロダクトデザイナー

深海生物のオオグソクムシを白基調の照明・敷砂・水槽にて展示することに
度肝を抜かれる。おそらくオオグソクムシの体色に敬意を払ってのことと思う。さらに水槽内を明るくすることで、オオグソクムシが動き回る仕組みを作り、本種が泳ぎ回るんだ!というサプライズを演出している。

石垣 幸二
海の手配師

どう生きても、どう映画作っても良いって事。
足並み揃えないと崩れ落ちる私達日本人へ向けた衝撃作。
この作品が海外で高く評価された意味を皆で一緒に考えなくちゃ。

MEGUMI
女優

死を思う程には自意識を持ちながら、鈍感だからこそ生命が続く、人間存在のパラドックス。素粒子のエロスと、九相図の科学。対称性と非対称性の狭間で揺らぐ「あそび」を炙り出すような奇妙な映像世界に、ずっと浸っていたくなる。

佐藤 健寿
写真家

移り変わる映像の中で、時を刻んでいく人や虫、物や空気にさまざまな想いを越えて、温かい気持ちが届きました。
そして、新鮮な感情とともにいつの間にか、平林監督の独特な世界へ心が奪われていきました。

石井 杏奈
E-girls

映像のスキマに棲む平林バクテリアに脳をコントロールされて、坂本さんを紹介して欲しくなる映画。お願いします。

寺田 克也
マンガ家

子供が産みたくなった。身体の奥にある女という細胞が言葉と音に反響してザワついたからか。ニヤリと笑い最後には深い悲しみと愛が。これは身体で感じて欲しい映画。男は女がいないと生きていけないと気づくかも。
虫が嫌いだから気持ち悪い。でもまた戻って確認しに行きたくなるのは何故か。私の中の女という細胞を弄られた感覚。繋がっていないようで「生」という括りでの繋がりを最後に感じる映画。生まれ変わっても女でいたい。
これ見ながらセックスするのも面白いかも。

江口 ともみ
タレント

いままで観たことがない、かなり新しいタイプの映画でした。
常識に捉われずオリジナルであることを追求する姿は美しいです。
みなさま映画館を出たらぜひナインアワーズに来て映像を反芻してみてください。

油井  啓祐
ナインアワーズ代表取締役ファウンダー

本能と煩悩を、清潔な顕微鏡で覗いてみた。あなたも見た方がいい。
2時間半前まで、自分はいったい何が恥ずかしかったのか忘れてしまいました。
虫けら以下。とか言ってるやつに限って、虫より愚かしい。

国井 美果
コピーライター

「オスなんか要らないんだよ、人間も」。リケジョ達が、男性の存在意義を笑い合うこの作品を、まさか男性が監督したとは!…女性がたくましく社会進出を続けるなか、男性が「草食化」した理由をシュールに示す映画。

牛窪 恵
世代・トレンド評論家

映画は映像を切り取り、言葉も切り取る。この映画の真意を我々が推し量るのは、切り取られた映像や言葉を脳内で積み重ねたり繋ぎわせたりするからだ。いや、待てよ。己の前に広がる“現実”に対しても、我々は同じように推し量っていやしないか?

松崎 健夫
映画評論家

壊れやすいような、頑丈なような強いような、はかないような、哲学のような映画でした。
私たち生物って、壊れやすそうで頑丈そうで、強そうではかなくて、ひとことで言うと、なんてかわいらしい存在なんでしょうね。

奥山 佳恵
女優

平林勇は、日本の映画史上、最も刺激的かつオリジナルな短編映画をいくつも制作して来ているため、待望のデビュー作が注目に値することは驚くことではありません。『SHELL and JOINT』は、日本の映画に新しいトーンを打ち立て、映画の新しい可能性を切り開く、とてもユーモラスでシリアスな魅力を持ったパズル映画です。 これは、私が数ヶ月で見た中で、最高の新しい日本映画です。

トニー・レインズ
映画批評家

受取手の満足度への不安からか、何かにつけて加算式に映像作品に味付けをする迷走中な日本の映像業界において、この作品の心地好い余白・風変わりな間合・不可思議で詩的な景色は革命的である。時代を逆行では無く更に先を示している。我々の生態系の遥か先を行く"昆虫"を軸に、シンプルかつ複雑かつシンプルな展開に、気がつくと心地良く呑み込まれていた。

斎藤 工
俳優・映画監督

入り口に入るとそこは天井の高い最高のミュージアム。1シーンごとに空間があってそれをじっくり100以上の平林勇の作品を2時間以上真剣に向き合って鑑賞するような感覚。これは単なる「映画」ではない。平林の「脳内」を物凄い解像度で見る感じ。
本当だったら9000円くらい出して見るもの。真剣勝負。気を緩めたら見る側が負けます。

船木 研
博報堂ケトル・代表取締役共同CEO

僕がソラミミストとして名を馳せていたころ。笑。平林監督からお仕事をいただいた。『しまじろうのわお!』って番組の、おならプーとかいうへんちくりんな歌のお仕事だった。当時の僕は、お金に困っていたのでふたつ返事で引き受けた。平林監督は何を考えていたのだろう。歌えるかも分からんヤカラに、歌わせようとするなんてめちゃくちゃだ。そんな勝ち目のないギャンブルに平気で向かう男が、平林監督だ。いやぁ見事に面白かった。この映画が冒険に満ち、荒唐無稽な作品であることは想像に難くない。僕はこの映画を観ないと誓った。面白いに決まってる。感動するに決まってる。おい、ナメるな誰が監督だと思ってるんだ。観なくたってわかる。面白い。僕はいま人生でいちばん凹んでいる。死にたいくらい落ち込んでいる。楽しいことなど何もない、楽しいことなど観たくない。この映画。さぞかし面白いだろう、クソ喰らえだ。才能溢れる平林なんて死んでしまえばいいのに。だったら僕は一生付き合う。

安齋 肇
ソラミミスト

なんだかよくわからなかったが、なんだか気になって、結局最後まで見てしまった。たまにおっぱいとかが見られてよかった。好きか嫌いかと問われれば、やっぱし好きなのかもしれない。いや、相当好きかも。ワンシーンワンシーン、なんともたまんないものがある。なにこれ?どーなってんだよ!(笑)

Mummy-D
ライムスター

意味不明と思うか
意味の連続コンボと思うか
それは自分次第!
なのだ。無駄な会話とエディティングにこそ真理があると思う。僕らの人生もさっさと「物語」から解放されて、節足動物に近づきたい!

長久 允
映画監督

哲学的な会話や独特な角度からの映像が、私たち人間の根源、あるいは発展的なものに表現されていて、不思議と自分の身体の中のリズムにフィットしてきて心地いい時間でした。

久保田 紗友
女優

人間も「生き物」の一種であるという当たり前な事実を強烈に再認識させられます。観終わった後、なぜか地球上に暮らす生き物たちをより一層愛しく感じました。

鈴木 香里武
岸壁幼魚採集家

見る者の生命観の「殻」が破れ、意識に新たな「節」が生えてくる映像体験。見終わる時、あなたはきっと生きて死にゆく命のことがもっと愛おしく感じるだろう。

ドミニク・チェン
研究者

仏教絵画「九相図」を想起する。
人間は「死」への関心があり、
それは一方で「生」への執着でもある。
美しい肉体も、やがて滅びて朽ち果てる。
人生の先は長いと信じる自分の前に、この映画の情景が優しく広がった。

有馬 和歌子
舞踊家

ついつい見入ってしまう。何だろう。一つの言葉では、まとまらない新感覚。とにかく一回見て欲しいです。画面から目が離せなくなります。役者として、あの定点カメラの前でのお芝居には、驚きました。凄い前衛的だし、そこには監督と役者の信頼関係の強さがしっかり見えました。

森崎 ウィン
俳優

私も地球の“いち生物”なんだと、じーーんと、しました。
美術館の帰りに好きなポストカードをお土産にしようと、選んでる時の気持ちになりました。
覗き見、、
というか、その場で、一緒に会話してるようなエンターテイメントでした。

住友 優子
声優

Staff

エグゼクティブプロデューサー : 勝俣 円 伊東 達夫
共同プロデューサー : 岡崎 陽子
ラインプロデューサー : 石井 佳美
プロダクションマネージャー : 天竺桂 陽子 春野 和

音楽 : 渡邊 崇
音楽制作助手 : 青木 健 中原 実優 Lantan Kevin Lin
歌 : 蔵田 みどり
音楽エンジニア : 片倉 麻美子
音響効果・整音 : 飯嶋 慶太郎
録音 : 土方 裕雄
フォーリー : 飯塚 晃弘
カラスの鳴き声 : 飯嶋 ももこ

イラストレーター : オガワユミエ
アートディレクター : 村上 健
スチール撮影 : 中島 古英

ヘアメイク : 神川 成二 奥野 展子 藤岡 ちせ タナベコウタ 和田 麻希子
照明 : 野村 泰寛 古川 隆柾
美術 : 後藤 開明 水谷 さやか
衣装デザイン : 高橋 さやか
衣装アシスタント : 仲西 瑛美
振り付け : 我妻 恵美子

オフライン編集 : 米澤 美奈
翻訳 : Anthony Kimm
マペット制作 : 川口 新
現場サポート : 天竺桂 英生 中澤 祐樹 四谷 文音 佐藤 凌 小山 正博

ロケ地協力 :
ナインアワーズ ドシー恵比寿 流通経済大学 東部クリーンセンター
みつばちふぁーむ 名草ふるさと交流館 千葉都市モノレール株式会社
富士吉田市立病院 岩井富浦漁業協同組合 SAIRAM鎌倉店
Sysmän kunta Raija Hänninen
Sysmä Lautaportti家 Hänninen家 

Tervalepikon Torpat Taina & Vesa Blomqvist


ロケ地コーディネート :
足利市総合政策部 映像のまち推進課 きょなぴか実行委員会 清水 一成
株式会社TEEMA 岡崎 陽子

美術・衣装・小道具 :
Pretzel 株式会社TENGA 株式会社東京サイエンス 株式会社コナカ 顕微鏡屋 
アクアガジュカンパニー(松浦 雅樹 大和田 裕一 原 華賀莉)
株式会社河本工業(長谷川 正直 長谷川 昭子)

ロケ車両 : Buick(庄子 健也 金子 由季)

協力 :
ライトパブリシティ 有限会社オアシス Oasis Studio home Studio301
ラッキーライティング NVC LUMIX GH5S

Special Thanks :
柴田 文江 油井 啓祐
田部井 明紀 田部井 貞子
安田 としこ 飯泉 翔太 飯泉 照子 飯泉 佳子
永崎家 勝俣家
ワタナベアニ 小暮 広宣
Me Naiset Annakaisa Vääräniemi

人形制作 : Myssyfarmi Oy Hanna Jauhiainen(Sales Director)
Irja Mäkelä (Knitter, Granny)

配給 :
Giggly Box 宮崎 聡

PR協力 :
株式会社actio 角山 朋美


製作&制作 :
株式会社DASH
株式会社クロマリズム
株式会社TEEMA

それでも、みんな生きている。勝手気ままに。

新感覚・ユーモア哲学アンソロジー


----- 上映が終わった映画館 -----

東京・シネマート新宿
大阪・シネマート心斎橋
広島県・福山駅前シネマモード
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静岡県・藤枝シネ・プレーゴ
長野県・長野千石劇場
北海道・サツゲキ

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2022.1.22(土)〜
シアター・イメージフォーラム(渋谷)にて上映!

作品情報

2019年 / 日本 / 154 分 / カラー / ビスタ / 5.1ch / DCP / PG12


製作&制作

株式会社DASH
株式会社クロマリズム
株式会社TEEMA


配給

Giggly Box



2022.1.22(土)〜
シアター・イメージフォーラム(渋谷)

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